英語の長文がなかなか読めない人がやりがちな失敗②

なみのリズムのアサコです。

「長文がなかなか読めない!」と思っている人、「単語も文法もしっかり勉強したのに、それでも英文が読めない…」と思っている人。

そんな人たちにはある共通点があります。それも、たった2つの要素だけ。このことにさえ気を付ければ、英文の読解能力は上がるはずです。

ということで、第1回目では、英文が読めないと思っている人のほとんどは、文法を無視して読んでいるということをお伝えしました。

英語の長文がなかなか読めない人がやりがちな失敗①

2015.11.19

特に問題なのは、文法をある程度学習した中級者もそれをやってしまいがちだということです。そしてその対策としては、フレーズ(もしくはスラッシュ)リーディングを徹底することだとお伝えしました。

しかし、文法に忠実に読んでいるつもりでも、読めないという人が時々います。

そういう人のための対策についてお伝えしていきます。

(2016年1月7日:修正・加筆しました)

 

読解ができないという人は、話の「文脈」をつかもうとしていない

単語力もある、文法力もある、英文を読むときも文法に忠実に読んでいるつもり。なのに、英文の意味がわからない。そんな人がいるとしたら、それは、「文脈をつかんでいない」、もしくは「つかもうとしていない」ことが原因かもしれないと考えてください。

長文読解の問題を解いていると、しばしば、クイズに答えているような気分になってきます。問題がある、そしてその問題の答えとなっている箇所を探す。こうした作業が日常化されると、読むという作業がだんだんと機械的な作業になってきます。

そうすると、本当の意味で文章を読むという作業がおろそかになってしまうのです。

 

内容を理解しようという気持ちで読んでいますか?

例えば、以前私が見ていた生徒さんに、英文本体を全く読まず、設問個所となっている下線部の英文だけを読んで解答しようとしている人がいました。

英文の最初すら読まずにいきなり真ん中の部分を読もうとするので、私が驚いて、「そこだけ読んでも答えられないでしょう」というと、「ここだけ読めば答えられるんじゃないっすか」と言うんですね^^;

小学校の問題ならわかりますけど、彼は高校3年生です。大学入試にそんなテクニックが通用するわけありません汗。

彼の場合はちょっと極端ですが、長文を読んで回答することを「クイズ」のようにしか思っていないことを端的に象徴していますよね。

でもこれ、結構多くの人に当てはまるんです。自分はきちんと英文を読んでいるぞと思っている人でも、クイズ感覚の読み方になっている人は多いです。

そこで、ちょっと質問です。

あなたは、「文章を読むとはどういうことか」という問いに答えられますか?長文を読むときに、文章の本来の目的に即した読み方をしていますか?

 

「文章を読む」とはそもそもどういうことなのか?

人はそもそも、なぜ文章を書くのでしょうか。

誰かに伝えたいことがあるから、文章を書くのです。だとすると、文章を読む側の責務は、その文章の書き手が伝えたいことを理解することだと言えます。

でも、読解に苦手意識を持つ人の多くは、この「理解しよう」という意識が低いです。なんとなく、表面的に文字をなぞっているだけなのです。

英語の学習をしていると、英文を訳して日本語にすることが英語を理解することだと思いがちです。でもそれは、本末転倒です。これでは、理解の伴わない読解になってしまいます。

そういう人は、「この選択肢と同じ英文が本文にもあるから、この選択肢が答えだ」というような、表面的な回答しかできません。応用問題に全く対応できなくなってしまうのです。

優れた長文読解の問題では、読み手の理解を手助けするような形で設問をしてくれます。自分だけで本文を読んだら理解が難しいかもしれないところを、質問をすることで、読み手をうまく導いてくれているものなんです。

表面的にしか英文を読もうとしない。そんな生徒さんを目の前にするとき、必ず思い出すのが、「アウシュビッツは終わらない」を書いた、アウシュビッツ収容所の生存者であるプリーモ・レーヴィです。

彼は素晴らしい文章の書き手でありながら、それでも自分自身の経験がなかなか理解されないということに苦しみ、自殺したと言われています。

こうしたことに向き合うとき、文章と真正面に向き合うことの重さをひしひしと感じさせられます。

経験したことのない話は、なかなか理解できないというのは当然かもしれません。それでも、全身全霊で理解するつもりで文章を読んでみるのです。そんな読書経験ができれば、読解力は自動的に上がります。テクニックよりもこうした心意気・姿勢の方が、ずっと強力なんですよ。

読解練習をするときには、「なんとなく読む」のではなく、書き手の言いたいこと・伝えたいことを全身で理解しようとする意識を持ちましょう。

 

reading_book_girls

 

「書き手の言いたいことを理解する」ためにオススメのテキスト

心に響く朗読やスピーチを聞き、音読をしよう

さて、「理解しようと英文を読む練習をしましょう」と言っても、具体的にどうしたらいいのかわからない人も多いと思います。

そこでお勧めしたいのが、このテキストです。

感動する英語!
 

このテキストには、ヘレン・ケラーの自伝や、キング牧師やチャップリンの有名なスピーチなどが収録されています。まず、その生の音声を聞いてみてほしいのです。

英文自体は易しいわけではないので、何を言っているかはわからないかもしれません。でも、抑揚豊かで感情にあふれたその声に、必ず心を打たれるはずです。

このテキストは、私の英語の先生である、英語コーチ連盟の衣川先生が勧めてくれたものです。このテキストに触れたとき、「ああ、これこそが今の学校英語に欠けているものだ」と痛感しました。

英語の教科書や市販の問題集の付属CDは、みなさん一度は聞いたことがあると思います。でも、それらの音声は棒読みなんですね。ナレーションとしてはきれいなんですが、心がこもっていません。だから、ちっとも心に響かないのです。

日本語でも、棒読みで読まれた文章を私たちは聞こうとは思いませんよね。でも、心が入っているプロの朗読であれば、するするとその世界に引き込まれていくはずです。

私たちは感情を持つ人間です。人の感情に触れると、心が動きます。悲しそうな声や嬉しそうな声、心からの叫びに触れたとき、私たちは必ずそれを理解したいと思うはずです。

言葉は伝えたいからこそ生まれるものです。ただ機械的に日本語に置き換えるだけでは、その言葉は死んでしまいます。

素晴らしいスピーチを聞いて、心から英文に触れ、心を込めて音読をするようにしましょう。自分が、まるでその人に乗り移ったかのように音読するのです。その過程で、読解力は自然と養われていきます。

やさしいダイアローグもオススメ

上記の「感動する英語!」の音声は一度は聞いてほしいですが、初心者にとっては少し難しいかもしれません。その場合は、NHKラジオ講座のEnjoy Simple Englishのテキストで音読練習するのがオススメです。

会話であれば、英検やセンター試験、TOEICなどのリスニング教材を使って会話を練習するという方法もあります。でも、これらもやっぱり棒読みに近いんですね。多少感情はこもってはいますが、弱いです。ナレーションをしている人たちは、俳優ではありませんから、それは仕方ありません。

それに比べると、Enjoy Simple Englishの方が感情豊かにダイアローグなどが収録されています。もちろん、ネイティブ・スピーカーが聞くようなラジオドラマや映画などに比べれば質は落ちると思います。でも、一般のリスニング教材に比べれば、はるかに心に残りますよ^^

NHK CD BOOK Enjoy Simple English Readers Short Stories (語学シリーズ)

 

心を込めて、強弱を意識した音読練習をしよう!

心に触れる音声を聞いていくと、英文を読むときにもその声がよみがえってくるようになります。

そうなったら、音声なしのテキストであっても、強弱を意識して音読練習をするようにしましょう

心を込めるとは、抑揚をつけるということ。抑揚をつけるとは、英語では強弱のリズムを意識するということになります。英語は強弱のリズムでできています。大事なところは強く読みますし、そうでないところは弱く読みます。

英文を本当の意味で理解していなければ、どこを強く読んで、どこを弱く読むのかはわからないはずです。逆に言えば、自信を持って強弱をつけて音読することができれば、英文を理解できているということになります。

例として、次の英文を、特にどの言葉を強く読めばいいかを、意識して読んでみてください。

A: Cathy, when is Tom’s birthday? Next Friday? I’m wondering what to buy for his birthday.
B: This Friday. How about getting him some Jasmine tea. It’s his favorite.

 

 

 

 

 

 

解答サンプル

A: Cathy, when is Tom’s birthday? Next Friday? I’m wondering what to buy for his birthday.
B: This Friday. How about getting him some Jasmine tea. It’s his favorite.

ちなみに、これは絶対の回答ではないです。どこを強調したいかは、人や状況によって変わってきますからね^^;文脈上、ここは絶対に強く読むはずだなというところだけを参考までに太文字にしておきました。

なるべく初見で、その場で強弱をつけて読めるようになりましょう。何分も考えた上でどこを強く読むのかを理解していたら遅いですからね。スピーディーな理解が、全体のスムーズな理解につながるので、スピードも大事です。

強弱をつけるということを意識するだけで、英文の読み方、理解の仕方が変わってくるはずです。

読み方は人によって変わります。解釈が人それぞれ違う場合もあるからです。その意味で、強弱をつけて読む音読には正解がなく、答えを見出しにくい練習法かもしれません。しかし、正解よりも大事なのは、意識づけです。

心をこめ、強弱をつけて英文を読むことを習慣にしてみてください。

 

リスニング力の向上は、読解力の向上にもつながる

普段、文字だけで英文を見ていることが多いために、私たちの英語学習には音声が欠落しがちです。

音声情報がないということは、臨場感がないということでもありますね。臨場感がない中で、心を込めて英文を読むということは誰にとっても難しいはずです。

「試験には読解問題しか出ないから、リスニングはやらない」。そんな人もいるかもしれません。でもそんなことを言わずに、ぜひリスニング学習も取り入れてみてください。

音声情報が頭にインプットされていると、文字を読むときにも音声をイメージしやすくなります。リスニング力が上がることで、実は読解力も上がるのです。
前回の①の記事をまだ読んでいない方はこちらをどうぞ。

 

リスニング学習についてはこちらからどうぞ。

 

様々な英語学習のメソッドに手を出しては、挫折をしていませんか?

効果的な英語学習のカギは、自分のレベルに合った教材を適切な順番で学習することです。英語学習の全体像を詰め込んだオーディオセミナーを聞けば、迷わず英語学習に取り組むことができ、時間もお金も節約できますよ。気になる人は、ぜひ視聴してみてくださいね。

自分の望む英語力を手に入れる!3か月速習オーディオセミナー