効果バッチリ★スラッシュリーディングによる英語の音読

running

なみのリズムのアサコです。

英語を勉強するにあたって、次のような悩みを抱えていませんか?

・英文を読むのが遅い。
・日本語訳をしないと英文が理解できない。
・リスニングが苦手(英文スクリプトを読めば答えがわかるのだけど…)
・定期テストなら点は取れるけど、模試になると長文が読めなくなる。
・制限時間内に英検やTOEICの問題を解き終えることができない。

こういう人はスラッシュリーディングによる音読に取り組むことで、英語の実力をグーンと伸ばすことができます!

スラッシュリーディングは、東進ハイスクールの英語のカリスマ、安河内哲也先生をはじめとし、様々な英語の達人たちが勧めている学習法です。

この記事では、安河内哲也先生の学習法をベースとし、更に私の指導経験を踏まえて、効果的なスラッシュリーディングの方法を解説していきます。

注意点などを結構細かく書いていますので、学習の際に確認できるように、ブックマークしておいてくださいね^^

(2016年1月8日、加筆しました)


目次

1. 英語ができない原因はトレーニング不足
2. スラッシュリーディングによる音読とは
3. なぜスラッシュリーディングが効果的なのか
3-1. 正確な反復練習が実力を底上げする
3-2. 英語の語順感覚が身に付き、理解スピードがUPする
4. スラッシュリーディングの練習の仕方
4-1. スラッシュリーディングにオススメのテキスト
①音声を聞き、全体を大まかに把握する
②英文をじっくり読んで理解する
③テキストを見ながら、かたまりごとに音声に合わせてリピートする
④テキストを見ずに、かたまりごとに音声に合わせてリピートする
⑤テキストを見てサイト・トランスレーションを行う
⑥音声のみでサイト・トランスレーションを行う
5. スラッシュリーディングによる音読の目標は?


1. 英語ができない原因はトレーニング不足

英語は、他の科目とちがって実力がつくまでに時間がかかります。例えば、理科や社会であれば、用語などの知識さえあれば点を取ることができますよね。でも英語の場合、知識を暗記するだけでは点は取れません。

英語は言語ですから、実際に使えなければなりません。読めて、聞けて、書くことができて、初めて「英語ができる」と言えるのです。その意味で、英語は学問ではなくスキルだと言えます。

ピアノで考えてみましょう。楽譜の読み方を知っていても、実際に指を動かすことができなければピアノが弾けるとは言えません。ピアノの先生は、楽譜の読み方や表現のつけ方、弾き方を教えてくれます。でも、自分で練習しなければ、指は動くようになりませんよね。

英語も同じです。英語の先生も、あなたに単語の意味や、文法の理屈、英文の読み方を教えてくれます。でも、自分で練習しなければ、英文を読めるようにはなりません。

英語の勉強と言えば、授業の予習として単語や熟語の意味を調べる。授業の復習として単語や構文の意味を覚える。日本語訳をつくる。間違えた問題は解き直す。

こうした作業をみんなしているのではないでしょうか。でも、これだけじゃ不十分なんです。この中には英文を読むトレーニングが入っていないからです。

英語が伸びない理由は、英文を読むトレーニングをほとんど行っていないことにあるのです。

この不足を補うための効果的なトレーニング法。それが、スラッシュリーディングなのです

 

2.スラッシュリーディングによる音読とは

スラッシュリーディングとは、簡単に言うと、単語レベルではなくフレーズレベルで英文を読んでいく方法のことを言います。

私たちが日本語をどう学んできたかを考えてみましょう。

幼稚園の子どもは、まだまだ文字が読めません。ひらがなを習ったばかりですから、1文字1文字読むので必死ですよね。以下のような具合です。

わ/た/し/た/ち/は/に/ほ/ん/ご/を/よ/む/と/き/、

でも、成長するにつれ、フレーズレベルで日本語を読めるようになっていきます。小学校高学年にもなれば、以下のように日本語を読んでいるはずです。

私たちは/日本語を/読むとき/、

英語でも同じなんです。

英語の初心者は単語レベルで英語を読もうとします。でもそれは、幼稚園生のような読み方をしているようなもの。

例えば、”It is said that pets can help to relieve your pain.”という文を、

シンさん
It /is/ said /that/ pets/ can/ help/ to/ relieve /your/ pain. 

 

という風に読んでいたら、意味を理解しづらいですし、読むのにもすごく時間がかかります。

アサコ先生
It is said that / pets can help/ to relieve your pain.
~と言われている/ペットは~できる/(人の)痛みをやわらげることが

と3つの単位で読むことができると早いですよね。

このような方式で、英文を何回も繰り返し読んでいくことをスラッシュリーディングと言います。このトレーニングを行うことで、英語がスムーズに読めるようになるのです。

 

3. なぜスラッシュリーディングが効果的なのか

3-1. 正確な反復練習が実力を底上げする

英語を読む練習が足りていないのであれば、英文を大量にひたすら読む練習をしていけばいいのではないか?

そんな風に思う人もいるかもしれません。

確かに、英文を読む練習法の中には、大量の英文を読む多読という方法があります。これも大事な練習法なのですが、多読だけでは正確な読みがしにくいという欠点があります。

一方、スラッシュ・リーディングによる音読では、英文の完全な理解と瞬時の理解を目指した反復練習を行います。

再度、ピアノの練習で考えてみましょう。いろんな曲を弾くのは楽しいですが、おおざっぱに弾いていると、細かな技術は向上しにくいですよね。それよ りも、発表会に向けて、1曲を完璧に仕上げる練習をするとしましょう。1曲を完全に仕上げるためには、少しのミスがあってもいけません。それを直すために は、100回と練習が必要になります。発表会を乗り切ると実力が飛躍的に上がり、他の曲も楽々弾けるようになったりします。

英語でも同じです。ひとつの英文に丁寧に取り組むというこの反復練習が、実力UPにものすごく効くのです。

 

3-2. 英語の語順感覚が身に付き、理解スピードがUPする

英文を読むスピードを遅くしている原因は、返り読みや日本語に訳して理解しているということがあげられます。

これらに慣れてしまっている場合、英文を早く読むことはできません。もっと困るのはリスニングです。書かれている英文は戻って読み返すことができますが、リスニングでは戻れません。そこで大切になるのが、英文を一度読んだだけで瞬時に理解できるようになることです。

1つの英文を理解するのに、何秒もかけていてはいけません。スラッシュリーディングでは、一瞬で理解できるようになるまで練習するのです。特に、英文の意味のかたまり、つまりフレーズの単位を一瞬で見抜けるようになることが大事です。

これができると、頭ではなく感覚で英語の語順がわかるようになり、英文を読むスピードがUPします。そうすると、語句整序などの文法もできるようになりますし、リスニングもできるようになります。

つまり、スラッシュ・リーディングは、読解だけでなく、英語の実力全般を上げてくれる力になるのです。

では次に、実際にどのように練習したらいいのかについて説明していきます。

 

4.スラッシュリーディングの練習の仕方

4-1. スラッシュリーディングにオススメのテキスト

中学英文法をひととおり学んだ人にオススメの教材は、ハイパー英語教室中学英語長文 2(入試長文がすらすら読める編)です。ここでは、この教材を使った練習法をお伝えします。

もしあなたが中学生か高校生であるなら別ですが、英語の学習の目的が実践のコミュニケーションであれば、練習問題は解く必要はありません。ディクテーション練習と音読練習の部分のみを使いましょう。

ちなみに、「中学レベルの英語はもうマスターしたぞ」という方は、大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1 超基礎編を使うといいでしょう。

大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1 超基礎編が易しいと感じる人は、大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル2 センターレベル編に進んでもOKですが、この本は結構難しいです。もし取り組むなら語彙や文法・構文などの実力をかなりつけた後にしましょう。

ここでは、ハイパー英語教室中学英語長文 2(入試長文がすらすら読める編)に沿って解説していきますが、他の本を使っていただいてももちろんOKです。

ただし、「難しい」と感じるものは避け、無理せず自分のレベルに合ったテキストを使いましょう。

 

①音声を聞き、全体を大まかに把握する

まず、テキストの英文を見ない状態で、CDでUNIT1全体の音声を聞きます。この教材には、ポーズ入りの音読練習用の音声と、ナチュラルスピードの音声と2種類入っていますから、ナチュラルスピードの方を聞きましょう。そして、全体として何を言っていたのか、理解できた範囲でいいので、その要旨をメモしましょう。1回でわからなければ、2回、3回聞いてもかまいません。

 

②英文をじっくり読んで理解する

次に、テキストを開き、英文を読みます。じっくり意味を読み込み、リスニングの段階では理解できていなかったところに印をつけましょう。そして次に、音読に進みます。

 

③テキストを見ながら、かたまりごとに音声に合わせてリピートする

ユニット全体の英文の音読をしようとすると、長いので、最初はキツイと思います。なので、1段落か2段落だけを練習するようにするのがオススメです。音読用ポーズ入りの音声をよく聞き、英文を見ながらでよいので、ポーズのあとに真似して発音しましょう。

 

④テキストを見ずに、かたまりごとに音声に合わせてリピートする

これを数回繰り返して、慣れてきたなと思ったら、次はテキストを見ずに、音声だけでリピートしましょう「テキストを見ない」というところが大事なポイントです

アサコ先生
聞こえない音は、リピートすることができません。

 

この段階で、自分はどこの音が聞き取れていないかを確認することができます。聞き取れなかったところに印をつけておきましょう。(ちなみにこれをやることで、手間暇のかかる、ディクテーションをやらなくても済むのでラクチンですよ!

ちなみに、今は聞き取れない音があっても気にしないでください。音を聞き取れるようにする練習は別途、リズム音読で行うからです。スラッシュリーディングでは、意味の聞き取り、つまり、英語の語順を身に付けることに焦点を当てましょう。

 

⑤テキストを見てサイト・トランスレーションを行う

これがひと通り終わったら、次に、サイト・トランスレーションに入ります。サイト・トランスレーションとは、スラッシュを引いた文節・意味のかたまりごとに、日本語に訳していく練習です。

シンさん
It is said that /
~と言われている/
シンさん
pets can help/
ペットは~できる/
シンさん
to relieve your pain.
(人の)痛みをやわらげることが

 

といように、英語をかたまりで読んだ後に、その部分を日本語に訳していきます。この練習は、テキストを見ながらで構いません。

 

⑥音声のみでサイト・トランスレーションを行う

⑤を数回繰り返し、つっかえずに言えるようになったら、次は、音読用ポーズ入りの音声を使って同じ練習をします。この段階では、テキストを見ないようにします。つまり英語の音だけを手掛かりに、その部分を訳していくのです。いわば、とっても短い逐次通訳練習ともいえます。

この練習が効果的なのは、音声は待ってはくれないということ。ポーズの間に日本語を言わねばなりません。これがすごく負荷のかかる、早く英語を理解するための、いい筋トレになるのです。ポーズの間にうまく言えなかったところは、自分の弱点です。弱点になっているところに印をつけ、何回も練習しましょう。

 

5. スラッシュリーディングによる音読の目標は?

①~⑥の一連の練習をトータルで30回から50回行ってください。どれくらい練習したらいいのかは、実力レベルにもよりますが、この音読練習をした後に、ナチュラルスピードの英語音声を聞き、「かたまり感覚」で英語を聞くことができているな、と感じられるかどうかがひとつの目安となります。

「かたまり感覚」で英語を聞けており、英文の意味の約90%が聞きながらイメージできていると感じたら、完成です。

アサコ先生
このスラッシュ・リーディングの練習は、中級者、上級者になっても続ける基本練習です。

 

短い英文は理解できるようになっても、長い英文になると大抵わからなくなるものです。もちろんどのレベルまでリスニング力を上げるかにもよりますが、更なるレベルアップを図っていくなら、よっぽどの上級者になるまでは続けていく必要があります。ぜひ毎回の学習メニューに入れるようにしておきましょう。

スラッシュリーディングをやってみたいけれど、スラッシュの引き方がわからない…。文法も苦手だ…。という方は以下の記事をご覧ください。

スラッシュリーディングをする時、どこにスラッシュを引けばいいのかわかりません。

スラッシュ・リーディングを含め、英語全般の学習法について知りたい方は以下の本がオススメです^^
『壁』を破るためのイメージ英語学習ガイドブック

スラッシュリーディングに強弱のリズムを加えて音読すれば、もっと効果的です。

音読の方法

効果的なスピーキングの方法